好きな色を持たない
今週のお題「わたしの好きな色」
好きな色はなんですか?
と聞かれる度に、十年近く前に聞いた「好きないろは持たないようにしている」という先生の答えを思い出す。
絵本作家でもある先生は、「好きな色があると作品に使う色に偏りが出るので贔屓する色はもたない。」と言っていました。
授業中にそれを聞いたときは、現役作家っていうのはそういう意識が大切なんだなあと感心したのだけれど、約十年ほどたった今は、そんな事が可能なんだろうか?とも思うのです。
特定の色を好むっていう感情はコントロールできるものなのだろうか?
私はいっとき、特に緑色を好んで身に着けていたのだけれど、どういう訳で好んだのかも覚えてはいない。なんとなく、苔むしたみたいなくすんだ色が心地いい気がして、ひとつを選択しなければならない時に、悩みすぎないように色で優先順位をつけていたような気がします。(思考の停止っぽくてよくない気がするな)
こういう、無意識で贔屓してしまう色を持つと本当に使うべき効果的な色を考える脳みそが衰えるから、「好きな色を持たない」という意識を持って仕事に取り組んでいる。という事だったのかな。